書評【一般】

隠蔽捜査 今野 敏

警察官僚キャリアの竜崎が主人公。 彼は非常に真面目に官僚の仕事に取り組んでいる。 官僚とは、エリートとは国を守るため、その身を国にささげるべきだ。その信念のもと、彼は行動を起こす。警察組織を揺るがす連続殺人が起こり、保身や欲望、組織のために…

椿山課長の七日間 浅田 次郎

人は死んだあと、どうなるのか? を書いた作品。椿山和明は接待の途中で突然の死に見舞われる。 次に目覚めた時、彼がいたのは、この世とあの世の狭間「中陰役所」と呼ばれるだった。 そこでは、死を迎えた人たちが天国と地獄の審判を受けるために行列を作っ…

警察小説競作 鼓動   大沢 在昌・今野 敏・白川 道・永瀬 隼介・乃南 アサ

「雷鳴」大沢在昌大雨の降る日、バーに一人の男が入ってきた。 彼は関西の暴力団組織にの構成員で、とある組織の幹部を殺そうとし、失敗。 東京に逃げてきたものの、やはり組に戻ろうとする。 組が合流場所に指定されたのが、このバーだった。 ・・・手抜き…

第三の時効  横山 秀夫

「沈黙のアリバイ」強行犯捜査一係班長、朽木が主人公の話。 強盗殺人事件を犯した湯本は、取調べでの犯行自白を法廷で覆し冤罪を声高に叫んだ。それによって朽木は窮地に立たされる。 捜査する時間はなく、取調べをする時間もない。残るは、捜査第二課から…

「海辺のカフカ上」 村上春樹 ★3 (陽輔

はい。久々に書評でもと思いまして。描かせていただこうと思います。 最近は一日一冊のペースで読んでいるのですが、やっぱり村上春樹さんの作品はぬるぬる読める。 読みやすいというのもありますが、読みやすいというより、自然に頭に入ってくる独特のテン…

人間失格 太宰治  マサキ

教科書とかで一部分だけとかは読んだことはあったのですが、きちんと全文読んだのは今回が初めてです。 昔のものなせいか、ちょっと文章が読みづらかったです。 と言ってもほとんど現代と変わらないんですけど、私の語彙が少ないせいかもしれません。 主人公…

ナイチンゲールノ沈黙(下) 海堂 尊

とうとう現れた白鳥。 実は加納警視正とは大学時代の友人同士だった。加納は白鳥に調査協力を依頼し、白鳥はそれを承諾する。 デジタル・ハウンドドックとヒクイドリ。人間離れした2人が操作を行うことで事件は解決へと向かっていく。 と、まぁ遅まきながら…

安楽病棟 帚木蓬生

序盤では、数人の高齢者がどのように認知症病棟に入っていくかが描かれ、中盤より新人看護師の視点から認知症高齢者のケアの場面あれこれが描かれ、終盤にさしかかると病棟の高齢者がどんどん死んでいきます。そして最後の章で、それが殺しだったことが発覚…

天使の梯子 村山由佳   じゅん

古幡慎一はバイト先で高校時代に思いを寄せていた先生、斉藤夏姫に再会する。 8歳年上の夏姫に惹かれていく慎一。彼女も慎一に体を許すものの、心までは許そうとはしなかった。 なぜなら、夏姫の心には別の男が住んでいるから―― 慎一と夏姫、そして夏姫の心…

像の背中 秋元 康    じゅん

あと半年。 肺がんの告知を受けた藤山幸弘が死を迎えるまでどのようにして過ごすかを描いた作品。 秋元氏らしい詩的な表現が散りばめられて描かれた世界は、読みやすく、またシーンがイメージしやすいものとなっています。 藤山幸弘の人生を上から覗いている…

きみが見つける物語-放課後編- 浅田次郎・石田衣良・橋本紡・星新一・宮部みゆき  陽輔

★3 いま旬な作家・作品を厳選した短編小説アンソロジー。 食べず嫌いさんにもぜひひとくち味わってほしい、質は保証付き 短くてもとびきり味わい深い極上のアソートボックス。 -角川書店- 十代のために紹介される短編集。角川にしか出来ないような豪華すぎ…

ナンチンゲールの沈黙(上)  海堂 尊   じゅん

一発目が書評というのもあれですが。。。覚えているうちに。かける時間があるうちに書こうと思います。 チームバチスタの栄光の続編。バチスタはまたの機会に書きたいと思います。 さて、あらすじですが。 目の癌、網膜芽腫の小児患者を巡るストーリー。 そ…